カーボンファイバー入りPTFE

目次

1.カーボンファイバー入りPTFEとは
2.カーボンファイバー入りPTFEのメリットとデメリット
3.カーボンファイバー系PTFEの配合量ごとの特徴
4.カーボンファイバー入りPTFEの用途
5.まとめ

1.カーボンファイバー入りPTFEとは

カーボンファイバー入りPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は、カーボンファイバーという高強度な繊維素材がPTFEと組み合わされた複合材料です。 カーボンファイバーは炭素繊維であり、非常に軽量かつ高強度であるため、工業製品や航空宇宙、自動車などの分野で広く使用されています。

2.カーボンファイバー入りPTFEのメリットとデメリット

カーボンファイバー入りPTFEは、2つの異なる材料の特性を組み合わせています。
その結果、この複合材料は以下の特性とメリットを持ちます。

高強度: カーボンファイバーの強度がPTFEに加わり、耐摩耗性と耐引張強度が向上します。
軽量: カーボンファイバーは非常に軽量であるため、複合材料も軽量化に寄与します。
高温耐性: PTFEの耐熱性にカーボンファイバーの特性が加わり、高温環境での使用が可能です。
優れた摩擦特性: カーボンファイバーの表面は滑りやすく、摩擦が低減されます。空気中、水中いずれの耐摩耗性も改良。
耐クリープ性: カーボンファイバーの高い剛性が組み合わさり、材料が歪みにくい特性を持つことがあります。

デメリットとして、カーボンファイバー入りPTFEは固いため相手材を傷つける可能性があります。

3.カーボンファイバー系PTFEの配合量の種類と特徴

カーボンファイバー配合量
10% 15% 20%

特徴
・曲げ強度、圧縮強度は最高
・耐摩耗性に優れる(特に水中摩耗)
・常温、高温ともに耐クリープ性は最高
・腐食性雰囲気に耐える
・静電防止効果もある

カーボンファイバー
グラファイト

・引張り強度、伸びは、炭素繊維入りより劣 るが、耐摩耗は特に優れている
・低摩擦係数、低摩耗係数、空気中、水中ともに良好
・軟質相手材に対しても優れている
・静電防止効果もある

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4.カーボンファイバー入りPTFEの用途

カーボンファイバー

・耐薬品摺動材、軸受け
・ガス圧縮機用摺動材
・高温・高圧シール材
・ボールシート
・スリッパーシール
・パッキン、ガスケット
・メカニカルシール

カーボンファイバーグラファイト

・ガス圧縮機用摺動材
・耐薬品摺動材
・ピストンリング
・ライダーリング
・ロッドパッキン
・ベーン材
・メカニカルシール
・軸受(Dry、Wet)

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5.まとめ

カーボンファイバー入りPTFEは、高性能の潤滑部品、シール、軸受、ガスケット、機械部品などのさまざまな産業分野で使用されます。
特に、高温、高負荷、高摩耗の環境での要求がある場所で利用され、その性能特性により優れた寿命と信頼性を提供します。